
大切な人へ
第55章 家族だから
私は自転車に乗らず 押して歩いて帰った
会いたくないって言ってた
本当にもう会ってくれないの?
ただ真樹さんが彼を好きだって聞けて...よかったよ
「先生どうしたの?その顔...」
赤くなった左頬をあまり見せないようにしてたけど
肌の白い私は こういうのはなかなかひかないの...
『ぶつけちゃってね?そんなに目立つかな?』
目立つよって言って 千香ちゃんは湿布を貼ってくれた
でも余計目立つよ...帰りは電車なのに
勉強が終わってお姉さんにも事情を聞かれた
千香ちゃんに聞こえないように
ぶたれたんでしょ?って...
今日会いに行くんじゃなかったな...
晄人さんには言わないでほしいってお願いした
心配症だからって言ったら納得してた 笑
2人共それ以上聞かないでくれたのに
どうしてこんな日に限って迎えに来るの?
湿布が目立っていて隠しようもなくって
でも何て言っていいかわからなくて黙ってた
「ぶつけるような場所じゃないでしょ?
誰にされた?友達とかじゃないだろ?」
『......言いたくないって答えじゃダメですか?
もう大丈夫だから。自業自得なんです』
_____?
この後彼が言ったことに
私は初めて晄人さんに怒鳴ってしまった__
