
大切な人へ
第56章 公認彼女
12月が近付くと塾はかなりピリついている
普段に増してその空気は重いものになる
でも彼らには申し訳ないけど
少し無理に2日間のお休みを頂きました
『いつも迎えに来てもらってばっかりでごめんね』
今日はプレゼントを一緒に買いに行く約束の日
その後は千香ちゃんの勉強の日だから送ってくれるの
「遠くないし気にしなくていいって」
彼はいつも通りの優しい笑顔でハンドルを握ってる
前回会った時の事なんて忘れてるみたいに
いつもそうだね
私が気にしてるのわかっててそうしてくれるの
甘えてばっかりだね...
でもせっかく明るく話してくれるんだから
私も暗くならないように触れないで話した
『これなんてどうですか?』
スマホに候補の画像をいくつか保存していたの
それも参考にしながら私も半分出させてもらって
買い物を済ませた
「出してもらってよかったの?
生活費とかは今も自分で払ってるんでしょ?」
大学に入ってもそれは変わっていない
でも、バイトを2つしている今はかなり楽だしそれに...
『そうだけど授業料は結局母が出してくれてるんです
スキンケアとか服とかは安物使っちゃダメって 笑』
だから実家に帰ったときにすごい量の
トリートメントや基礎化粧品などをもらったんだけど
それを見て...母が綺麗な理由が少しわかった気がした
どれもいいものばかりで驚きましたよ
昔から母は稼いでいるし自分にお金をかける人だったね
