
大切な人へ
第57章 2人きりのXmas -晄人sideー
2年前のXmasのことを思い出す
彼女を想って準備して
喜んでくれたことが俺も嬉しくて
でも結局その日も俺は彼女を泣かせたんだ
だから今年は全部を喜んでもらいたくて
どう過ごしたいか聞いてみたら
その答えはとても欲のないものだった__
『2人で過ごせたらそれだけでいい
高価なものもご馳走もいらないから
プレゼントだけ交換したいな』
プレゼントも予算を決められてしまったし
食事は自分が作りたいって...
気持ちは嬉しいけどさ
ちゃんと付き合い始めて初めてのイベントだよ?
君の喜ぶ顔が見たかったのに____
23日と24日は塾の仕事を休みたくないそうで
24日の夜から会うことになったんだ
謝られたけど逆に嬉しいって思ったよ?
したい事をちゃんと言ってくれると安心する
我慢しないで話し合おうって決めたことを
守ってくれてるんだなって
君に出会えてよかったよ
俺にたくさん与えてもらったって言ってたけど
それは俺も同じなんだ
君を見てると自然と今の自分を見つめ直せる
教師を目指してた頃のこと それからの自分のことも
1つ考えてることがあるんだ
まだ言えないけどそうしようと思ってる
それをどう伝えようか
迷ってるんだ
君に泣かないで聞いてもらいたいな
