
大切な人へ
第64章 告白
放心してた私を連れて
先に2人でお店を出た
『ごめんなさい... 私のせいで』
謝ったってどうしようもないけど
それ以上なんて言ったらいいかわからないよ
簡単になれる仕事じゃないのに
あんなに教師の仕事に誇りを持ってたのに
私はあなたの全てを奪ってしまった___
彼の部屋について
温かい紅茶を入れてくれた
「驚かせてごめん。次の仕事決まってから
言おうと思ってたんだ」
穏やかな口調だった
「美優のせいじゃない
ずっと...責任は取らなくちゃいけないって思ってた
かばってもらってばっかりだったけど
自分で決めて自分でしたことだから
自分で責任をとりたいんだ」
彼は罪悪感をずっと背負ってたんだ...
真面目だから周りが許してもだめだったんだ
『後悔...しませんか?』
私が言えたことじゃないけど...
大事にしてた仕事だったのに__
「後悔はないよ。
俺だって色々悩んで決めた事ばかりだよ?
考えなしにしてきたことじゃない」
彼の気持ちの大きさを実感した
彼の愛の中にはこんなに大きな意味があったんだ
