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飴と鞭と甘いワナ

第10章 2匙め


だけど

「ごめん、今日はちょっと…」
歯切れ悪く、相葉さんが断りの言葉を口にした


まあそんな上手く行くとは思ってなかったけど
…断られるのって何気に凹む


「だよね、いきなりだもんね」

だけどそんなのはおくびにも出さない
だって仕方ないんだから


まあいっか
…今日はたまには1人で飲みに行こうかな

何だか家には帰る気分じゃないし


「ごめん」
また相葉さんが謝るから

「いきなり誘ったの俺なんで、気にしないで
…1人で飲みに行ってくるよ」

なんて笑って返した


俺としたら、別になんて事ない普通の会話のつもりだった
1人で飲みに出る事も別に珍しくないし

だからそのつもりで軽く言っただけだった


なのに

何故か相葉さんの表情がやたらと心配そうで


「え…なに?」

思わず聞いてしまった
その表情の意味が気になって

そしたら

「二宮さん可愛いからさ、変なのに絡まれないかと思って」

なんて言って揶揄うように笑って見せるから

「何言ってんだよ、バカ」

思わず赤くなったのを隠すように、悪態ついてごまかした


ってか、何で俺赤くなってんの…?


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