
飴と鞭と甘いワナ
第2章 scene Ⅱ
「な…なななななんで!!」
ニノはフフンと鼻先で易く俺をあしらうと
″特別にマッサージしてやる″
なんて言い出して。
え?
おい……ちょっと待て。
俺のキョドったドキドキ始末してからにしてくれよ…
なんてツッコむ間もなく始まったマッサージ。
ア……ンンッ……ウッ…………クゥゥ
メチャクチャ気持ち好い…
もう堪んない!
″頭も疲れ溜まるんだ…″
ってニノが傾けるうんちくすら夢見心地の子守唄。
彼女にフラれたやら、
仕事でミスったやら。
そんなのもうどうでもいい……
……なんて心地好さの極致に追い込まれてる真っ只中
………………ン?……ンン!?
ザワッと肌が粟立った。
耳の後ろ。
正確には耳朶の付け根。
下から上へ……緩いカーブをなぞるみたいにツゥーーッとニノの指が!!
″動かないで…流してないから″
その耳に囁かれて。
見事に先手を取られた。
動くなって……
ヒーッ、何の拷問?止めてよ。
膝から下をバタつかせて抵抗すれば ″無駄″ と言わんばかりに……ヒャッ !!今度は耳朶食まれた!?
ピンポイントに弱いトコ ばっか攻め立ててくる。
俺のHPを徐々に削いでく作戦か、ニノミヤカズナリーィ!!
