
飴と鞭と甘いワナ
第3章 scene Ⅲ
「……………キス……頂戴」
半開きの口唇が誘う。
ニノの腕が俺を引き寄せ
「………………ニノ」
重なる………………その一瞬!
…………………ン?…ベロン?
ニノの舌先が俺の口唇を舐め!?
「何ヤッてんの!?」
オマエは犬かっ!
ワンコ顔だけど………
…………って違うだろ、俺っ!
奪う予定が………なに鮮やかに奪われちゃってんだよ。
どーするよ、俺!?
プチパニくってるこっちを尻目にニノは
「ね?……先生?」
は?
……………………先生?
キョロキョロしても俺等以外はnothing。
「イケメンなハスラーさん……俺に色々レクチャーしてよ?」
さっきの色っぽいまンまで俺を見返してくる。
"ね、センセ"
キャバ嬢か!?って上目使いで強請って。
俺の鼻先にチュッて可愛い音まで。
勝ちに浮かれてた俺はすっかり警戒警報解除してた。
「レクチャー?
いいよ、手取り足取り…フフ」
なんて余裕ぶっこいて、余計なコト言わなきゃよかった。
