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君と僕の超短編集

第30章 30


会いたくて


会いたくて


更地になったこの場所にくるんだ


『翔ちゃん』


君の声が聴こえたきがした


なぁ 智…


わがままだった俺を許してくれるか…


ごめんねって言えなかった俺を許してくれるか…


『バカだなー 俺…翔ちゃんが大好きだよ』


冷たいはずの風が暖かく頬を撫でた


智…


お前はどこまで優しいんだよ…


泣かすなって…


ふと 頬を伝う涙を風が拭った


ごめんよ


まだ俺 お前に甘えてんな


『フフッ いつもじゃん 馴れてるよ』


笑顔の君が見えた気がした



おわり

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