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～放課後デート。～

「にのちゃんっ…！」

「あ、いばくん…。」

メガネの奥で揺れるにのちゃんの瞳。

「今帰り？」

「う、うん。」

「そっか。一緒に帰ろっか？」

「…え、」

「いや…？」

周りからは、１年女子の甘い香りとうるさい声。

「…ほら、ここじゃなんだし…話したいこともいくつかあるから。」

「う…うん。」

…なんていうのは、ただの作戦で。

にのちゃんを今日こそ、素直にさせてやる。

「それにしても…相葉くんの人気はすごいね…」

「ふふ、嫉妬？…俺、１年まで知られてんだね。３年なのにさ～？」

「…嫉妬なんかしてない。ただ、ちょっとだけ、胸がざわっとしただけだし。」

…それって、嫉妬でしょ？

「…んふふ、俺、人気なんだぁ～。なんか嬉しいなぁ。そのうちメアド交換してとかそういう誘いくるかなぁ～？」

「…バカ。」

「ん？」

「おっ俺だって…んーん！俺が１番相葉くんのことを知ってるし…。それに、家だって行ってるし…。連絡先だって、知ってるんだから！！ 」

…ムキになっちゃって。

かーわいーの。

「んふ、そうだよ。にのちゃんが俺のことを１番よく知ってるよ。だって、彼女だもんね。」

「…///……そうだよ。彼女だもん…相葉くんのこと、１番知ってて、１番好きだから………って、なに言ってんだ俺……///」

…よっしゃ。

素直なにのちゃん。

甘い放課後デートの一部分。

end