魔王の恋愛事情
第2章 方言男子②
「はい、着替えたぞ」
俺は、急いで着替えると…真央に声をかけた…
別に男同士なのだから…恥ずかしがる事は1つもね〜だろ?
「―――――見るんず?(見ていい?)」
「ど〜ぞ」
お?今の解った!!ゆっくりなら何とか真央語に適応してきた!!
「////ぅわ…
な…なんたら…///べっぴんさんだごど…着物……で、どごさがいぐのすが?」
“着物”って…聞き取れた…
ま、ビックリするよな…
俺の普段着は…着物だから…
呉服屋の息子なのだ…着物を愛用しない訳がない!
しかも、純和風の部屋にしてしまうくらい…和物にハマっている俺としては…
普段から着物を着るのはむしろ当たり前のようなものだ…
「え〜…悪い…真央…“着物”って単語しか聞き取れなかった…なんだって?」
すると真央は、耳まで真っ赤にして…
「///着物…凄い…彩羽…綺麗…どこ…行く?」
「―――だから…何故に片言?」
モジモジしながら俺を見ていた真央は…
“綺麗”の単語を言うと更に…恥ずかしそうにモジモジする…
「――――綺麗?着物が?
あぁ!!男物にしたらシックの中に濃い紫とかが…綺麗かもな!」
「…いや……///ま…そうだす…ね」
いや?…そうだすね(そうだね?)
って……どっちだよ?