魔王の恋愛事情
第1章 方言男子①
それからは…
休みの度に真央の席は野次馬で混雑した
別のクラスからも見学に来てたし…
下級生も上級生までも…
真央は、すでに「魔王様!」と呼ばれ質問や相手の一方的な紹介に振り回されていた…
「え〜っと、やっぱり英語で会話した方がいいのか?
魔王様?イングリッシュOK?」
相変わらずマサルは、英語なんか喋られないのに頑張っている…
俺は、笑いをこらえ…お弁当を持ち席を立つ―――――…
と―――――――…
教室を出ていく俺の手が捕まれる…
「彩羽…どこ…行くの?」
真央の背で隣に立たれると…イラッとするのだが…
皆の手前…掴まれた手を振り払う事も出来きない…
「―――――お昼を食べに行くんだよ?」
「ゎも…いい?」
――――…嫌だ…と、言いたいが…
「いいよ、お昼持ってきな」
そう…言うしかないだろ!!