魔王の恋愛事情
第1章 方言男子①
「つ〜か…早く方言直せよ…
邪魔くさい―――――…」
真央は、ニッと笑うと「んだな」と…残りのパンを口に入れた…
両親の仕事の都合とはいえ…
こんな田舎者…こっちで生きて行けるのか?
見た目はクリアしてるけど…
「で…おじさん達…いつまでこっちで仕事?」
「ん〜…すらね」
すらね……知らない…か?
「あ!彩羽、帰りに着物ば取ってけぇって、かにへわれだがら一緒にけべ」
「――――――――…身ぐるみ剥ぐ呪文か?」
「すったらごとへでねーべさ」
すると…真央は、ジェスチャー込みで伝え始めた…
「あ〜…着物ね…出来てたって…母さんが言ってた…寄っていくのね…解った」
通じたのが嬉しいのか…
真央は、ニカっと笑った…