パパ、もう一度抱きしめて
第7章 そして、運命の再会
「そうだ、飲み物買ってくるね。梓ちゃん何がいい?」
遼太郎さんが私に聞いた。
「えっと、じゃあ…アイスミルクティーを」
「わかった」
遼太郎さんは、自販機で飲み物を買って戻ってきた。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございますっ」
遼太郎さんは缶コーヒーを一口飲むと、私を見て言った。
「そっか、君のことだったんだ」
「何がですか?」
「ふっ。いや、なんでも」
そして、少しの沈黙の後に。
「梓ちゃんせっかくだから、俺に聞きたいことがあったらどうぞ?
健康相談でもなんでもいいよ(笑)」
「えっ」
遼太郎さんが急にそんなことを言うから、私は戸惑った。
でも、聞きたいことか……。
私は思い切って言った。
「遼太郎さんは、心理学や精神医学についても、詳しいんですか?」
「まぁ、一通りは学んだから……そういう悩み、かな?」
「…はい。実は」