迷霧
第5章 5
「そうですね、じゃあ一度休憩所まで戻ってみましょうか」
すんなり空くんの意見に従う昭さん。
なんだろう…まるでオレが空気読めないこと言ったかのような雰囲気だ。
昭さんは赤い屋根の家の玄関から朱里さんと恵美さんに声をかけると、もと来た道を真っ先に歩き出した。
「……」
なぜだかみんな無言のまま歩く。
朱里さんはポテトチップスの袋に手を突っ込んでひたすら食べながら。恵美さんは飴を舐めてるのか頬が膨らんでいた。空くんは相変わらずガムをクチャクチャと噛んでいる。
「はあ……」
オレは深いため息を吐いた。
他人と話すのって、ほんと疲れる。
せっかく今日は影山先輩と楽しい時間を過ごせると思ったのに、まさかこんなことに巻き込まれるなんて……。
休憩所に戻ったら影山先輩を説得して、凛音さんたちが居ても居なくても出発しよう。人探しは警察に任せればいいんだ。
それにこっち側は晴れてるんだし、走ってれば濃い霧もじきに薄くなるだろうし。
すんなり空くんの意見に従う昭さん。
なんだろう…まるでオレが空気読めないこと言ったかのような雰囲気だ。
昭さんは赤い屋根の家の玄関から朱里さんと恵美さんに声をかけると、もと来た道を真っ先に歩き出した。
「……」
なぜだかみんな無言のまま歩く。
朱里さんはポテトチップスの袋に手を突っ込んでひたすら食べながら。恵美さんは飴を舐めてるのか頬が膨らんでいた。空くんは相変わらずガムをクチャクチャと噛んでいる。
「はあ……」
オレは深いため息を吐いた。
他人と話すのって、ほんと疲れる。
せっかく今日は影山先輩と楽しい時間を過ごせると思ったのに、まさかこんなことに巻き込まれるなんて……。
休憩所に戻ったら影山先輩を説得して、凛音さんたちが居ても居なくても出発しよう。人探しは警察に任せればいいんだ。
それにこっち側は晴れてるんだし、走ってれば濃い霧もじきに薄くなるだろうし。