テキストサイズ

妄想話

第4章 青色さんがムスッとしたら

黙って大野さんの背中を見送る俺達。
「あれ、なに? 」
Jが俺に聞く。
「戻ってからあんな感じなんですよ。」
「ふーん。企画が気に入らないのかな?」
「企画については話をしてくれたよ」相葉氏も続く。
「私も違和感に気づいたので、触れずにいたんですが…」
相葉氏をチラ見する。
「俺?俺がいけないの?」
「いえ、そうではないですけど。ただね…」
「しょおちゃん、二ノがいじめる」翔さんに抱きつく相葉氏。
「まさきのせいだ、なんて言ってないから」
相葉氏を抱き止めて翔さんが言う。
「だって…」
まだ翔さんに抱き止められたままの相葉さんがブツブツと俺を見ながら言っている。
「まぁまぁ。結構切り込んで聞いたのも事実だろ」翔さんが相葉さんを宥めるように言う。
「それはそうだけど」
「相葉さんのせいではないと思うよ。きっと」Jも相葉さんをフォローする。「そうだよね。俺のせいじゃあないよね。また、二ノにはめられるとこだったよ」
「私は、はめる気なんかないですよ」
「もう騙されないぞ」
いつの間にか翔さんから離れた相葉さんが、俺のオデコを指で押す。
「でも、まだあの状態のまま、収録になったら、一言も喋らず終わるな」
Jが歩きながら話して、大野さんを追うよう楽屋を出た。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ