大切な人へ ~second story~
第6章 私間違ってたの?
「美優顔に出るからわかるってば...
喧嘩とかしてるの?上手くいってるって顔じゃないよ」
紗羅が心配そうに言ってくれる...
『喧嘩とか...そういえばしたことない
上手くいってるのかってどうしたらわかるかな?』
2人にしか聞けないことだった
私たちのこと一番近くで見てた2人だから
「井川の場合、喧嘩して普通だと思うんだけど...
最近怒鳴ったりとか前みたいな浮き沈みもないの?」
上田くんに言われて気付いた...
付き合い始めは教室でも小さな言い合いとかしてた
でも今は落ち着きすぎてて恐い位かも...
「それちょっとまずくない?一度ちゃんと話したら?
時間なんて作ろうと思えば作れるからさ」
『そうだよね...忙しいなんて言い訳だよね』
浮かない顔の私に鋭い言葉がささる
「もしかして...別れたいって思ってる?」
え...?
私別れたいの?
『今ね...自分がどうしたいのかもわからない』
正直な気持ちだった
別れたいのかも
先生と付き合いたいのかも
誰とも付き合わない方がいいのかも
わからないの
私のため息だけが流れた...