大切な人へ ~second story~
第8章 好きな事
今回のバンドの練習は私から声をかけた
みんなも夏休みに入ったし
予選まで忙しくて来れなくなっちゃうしって
でも口実が半分くらいかな
とにかく歌いたかったんだよね!
今日はとりあえず思いっきり歌ってやる‼
学校に来てバンドのメンバーと練習中
ガンガン歌う私にちょっとみんな引いてたね 笑
「先輩頑張りすぎですよ 笑
また声かれちゃいますよ?」
『だって気持ちいいんだもん!防音室最高!』
結局私の声が出なくなって練習が終わった
私はもの足りなくって隣の音楽室で
ピアノを弾かせてもらうことにしたの
だって今日は井川くんとデートの為に
1日休みにしてたんだから...
グランドピアノの音は大好き
昔から一番近くで聞いてきた楽器だから...
お母さんみたいに弾けたら気持ちいいんだろうな
ゆったりとした曲を自分で聞いて楽しんだ
ピアノを弾いてると自然に笑顔になれる
私はいつの間にかその部屋に人が来てたことに
全然気が付かなかった
~~♪
音の余韻の中に拍手が聞こえて振り返った
『先生...いつからいたんですか 笑』
「3曲前くらいからかな」
部屋の一番すみの机に座ってた