大切な人へ ~second story~
第10章 2度目の失恋
やっぱりなかなか会いには行けなかった
だってメールも無視されてるし
グラウンドには行けないし...
そんな時に渉くんがわざわざ会いに来てくれた
「美優ちゃんいる~っ⁉」
...... 。
彼の声が大きすぎて返事が出来なかった
講義が終わったばっかりで人も多いのに...
『電話で呼んでほしいな...出来たら』
そこを離れながらそう言うとごめんって笑ってた
「あれからさ...
井川と話せたのかなって思って」
やっぱり心配してきてくれたんだ...
『メールしても返ってこないから...
学校でも会わないしどうしたらいいかわからない』
「俺が教えた試合見に来てたよね?
1回見かけたけど、全部来てたの?」
私は俯いて黙って頷いた...
はぁー...って 渉くんの大きなため息が聞こえた
「...井川さぁ。マネージャーと付き合ってるって
自分で言ってた」
『それって...私ふられたってこと?かな...』
彼はわからないけどって続けた...
二股をあんなに堂々とは言わないと思うって
自然消滅ってこういうのなの?って聞くと
そうかもしれないって...