LIFE
第7章 I miss you
朝練が終わって教室に向かう渡り廊下で、前を歩く二宮くんを見つけた。
ちょっとはねた髪、かったるそうに歩く猫背の後ろ姿がおもしろい。
しばらく観察してたけど、やっぱり話したいし、顔を見たいって思って声をかける。
「二宮くん!おはよ!」
肩をビクンと上げて振り向いた二宮くんは、びっくりした顔で、あのクリクリおめめで俺を見た。
近づくと少しニコッとしてくれた。
「おはようございます。」
「おはよ。おつかれ。」
「ホント、おつかれですよ。
眠いし。」
「ふふふ。」
「でも相葉さんの方が体動かしてるんだし俺なんかが疲れたとか言うなって話ですよね?」
「そんな…。
マネも朝からお疲れ様…だよ?」
照れくさそうに下を向いて、へへって笑うのが可愛いなぁ、なんて思ってたらパッと俺を見るから慌てて、見てなかったよって雰囲気を作る。
「こないだ、ごちそうさまでした。スミマセン。」
「あ、ううん。
コーヒーくらい、ね。」
予鈴が鳴ったから、じゃまた、って、お互い駆け足でそれぞれのクラスへと向かう。
なんか朝から得した気分。