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LIFE

第1章 サヨナラのあとで

トイレで蒸しタオルをありがたく使わせてもらって少し落ち着いて涙を引っ込めて楽屋へ戻る。

翔ちゃんの元へ近寄り感謝を素直に言葉にした。

「…翔ちゃん。
ありがとう。」

「ああ。」

照れくさそうに新聞に目を向けたまま応えてくれた。

俺がいない間に来てたリーダーと潤くんにも挨拶を交わす。

「…これはまた…。」

「…大丈夫か?」

ふたりに言われて苦笑いで蒸しタオルを当てながらイスへ座って、相葉くんがいないことに気づく。

俺の目の動きで察してくれた潤くんが答えてくれた。

「自販機行くって言って出てったよ。」

「そういや遅いな。」

翔ちゃんがつぶやいた。

「俺、ちょっと見てくる。」

リーダーが小銭を持って出て行った。

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