
LIFE
第9章 I miss you *隠す*
「いつからいたの?」
「…。」
「ねー。」
「…ごめん。」
校門の出口から外のこっちに来れないままだったらしい相葉さんが一歩一歩こっちへ歩いて来る。
「別に…謝るようなことじゃないでしょーが。」
「…だって。」
なんで俺より恥ずかしがってんの?
おもしろい人。
「恥ずかしかったー。」
「そうだね。」
「え?なにそれ。」
「は?なにが?」
「告白なんて…慣れっこでしょ。」
「はあーっ?」
「しらばっくれんな。知ったんだぞ。あんたがモテることくらい。」
「…そ、そんな。
それを言うなら二宮くんだって。モテモテでしょ。俺だって知ってる。」
「はあ?モテないし!」
「モテる!」
「はあん?」
「なにい?」
ハー。
ゼー。
なんだ、この意味のない言い合いは。
もう…負けず嫌い…
って俺もか。
クルッと向きを変えて歩き出したら急に心細そうな声で呼ぶ。
「に…にのみや…くん?」
「なに?」
「怒った?」
「怒ってないよー。
早く行こ?」
こんなことで喧嘩してバカみたい。
歩きながら笑って振り向くと不安な顔がパッと明るくなって。
「待って!」
俺の好きなあのクシャって笑った顔。
俺の好きな。
俺の好き…な…?
