LIFE
第10章 I miss you *別れの時*
「お前さ。ちゃんと言ったの?」
「なにがー?」
「なにが、って。
その、ほら、好きって。」
……
「…言ってない。」
「はあ?なんだそれ。
それでなんで失恋なんだよ。」
翔ちゃんはなにがなんだかわからないと首を傾げてる。
だって…わかるもん。
あんな泣いて。
いなくなるのが悲しいと訴えたんだよ?
好きって言ってるようなもんじゃん!
いや。
好きより重くない?
でも慰められただけ。
“俺も”
とは言ってくれたけど。
わかる。
温度差を感じたんだ。
俺の悲しみと違った。
…やばい。
いつもみたいに泣きたくなって。
涙がこみ上げてくる。
翔ちゃんは黙って待っててくれて。
「あのさ…。」
俺は翔ちゃんにポツリポツリと話した。
相葉さんが遠くの学校へ行くこと。
寂しいと伝えたこと。
その後も友達として付き合いを続けてることを。