LIFE
第10章 I miss you *別れの時*
あ…泣く…?
二宮くんから目が離せなくなって動かないままでいた俺。
「相葉さん?」
「うん?」
下を向いたままの二宮くんの手を包むように触った。
「相葉さん…。」
俺の名前を何度も呼んでるだけの二宮くんと黙ったままの俺。
本当はいますぐ抱きしめたい。
“すきだよ”
そう言いたい。
でも…
どうしても、どうしても勇気は出ない。
まだ翔ちゃんのことを好きかもしれない。
俺のことは友達として慕ってくれているとしたら。
このまま…友達のまま…
悩んではずっとそう思ってきたんだ。
すっかり臆病が染みついてしまった俺は、いつものこの考えに行き着いて。
手を握るのが精一杯。
この手から…
指から…
“好き”が伝わればいいのに。