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LIFE

第10章 I miss you *別れの時*



電車の中。

ひとりになったら、スゲー寂しくなって。

やっぱり泣けてきた。

それなりに人目を気にして慌てて溢れた涙を拭って窓の外の景色を見た。

見慣れた街の景色からだんだん知らない風景に変わる。

何回か行き来したけど、どこか他人事だった。

こうやってひとつずつ実感するのかな。

だって今日から一人暮らしが始まるんだもんね。

ドキドキするけど、ちゃんとしようと改めて誓う。

勉強をしっかりして、掃除や洗濯も。

今日はさすがに弁当にするけど明日から、ちゃんと自炊しよう。

節約、節約。

学校始まったら早くバイト探してお金貯めて帰ろう。

二宮くんに会うために。

ふふふ。

さっきまで寂しくて悲しくて堪んなかったのに目標っていうか、楽しみを見つけたら俄然やる気が湧いてきた。

俺ってこーゆーヤツだよね。

よし!

がんばるぞ!


ポケットの中のキーホルダーを取り出して見つめる。

新しい自分の家…アパートの鍵も出して付けてニヤニヤしてた時に携帯が震えた。





は?





うそでしょ?





えーーーーー!

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