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LIFE

第10章 I miss you *別れの時*



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どうしよ…。

電車乗っちゃったけど。

涙も引っ込んだ。

翔ちゃんの決断力と行動力には脱帽。

俺も見習わないといけない、なんて思いながら携帯を触る。

『翔ちゃん。ありがとう。』

『お前の気持ち、言えたらいいな。』

うん。

言えたらいいな。

『お母さんには俺んちって連絡しとけよ。後は任せろ。』

『わかった。ありがとう。』

翔ちゃんはせっかくだし1泊して来いと言った。

帰りの切符のお金も渡してくれて。
俺も引き落とせばあるから、って言ったら、持っとけ、って。

潤くんの何気ないひと言で涙腺がおかしくなった。

相葉さんのお見送りにはもちろん女子もいて。

やきもきしながら見てたら、

「先輩、あの後ずっと彼女作らなかったなぁ。」

「…そだね。」

「よっぽどお前といるのが面白かったのかもね。」

なんて言われて。

ハラハラ涙が溢れてきた。

そんなに仲良くできてたことが嬉しかったのと、
これから先それができなくなるのと、
それが俺じゃない人になるんだって思ってしまったのと。

男の友達でもせつないのに彼女とか作っちゃうよな、って思ったら。

悲しくて涙腺が壊れた。

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