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LIFE

第10章 I miss you *別れの時*



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翔ちゃんから後から届いたメールには、二宮くんが駅で泣いて泣いて大変だったと書かれていた。

……

じわじわと俺の目にも涙が溜まって瞼を閉じたら溢れ落ちて。

二宮くん…

さみしいだけ?

なんでそんな泣くの?


……


すっかりおセンチになってしまった。
気分を変えよう。

二宮くんが俺に会いに来る。

さっきお別れしたのに、もう会える。

うれしいことじゃない!って。





ホームに降り立った二宮くん。

嬉しいやら恥ずかしいやらでニヤニヤしてしまうけど二宮くんは申し訳なさそうに小さくなってる。

二宮くんの手を引いて歩いた。

電車を乗り換えて俺のアパートの最寄り駅に着く。

晩ご飯のお弁当や二宮くんの下着や歯ブラシを買って部屋へ向かう。

「ここだよ。」

学生が多い街のいかにも学生が住んでそうなアパート。

「へ…え…。」

二宮くんはアパートの前で随分長いこと眺めていた。

「ここが相葉さんの家なんだね。」

俺が階段へ向かうとついてきた。

部屋の前で二宮くんのくれたキーホルダーの付いた鍵を掲げてニッと笑って、その鍵でドアを開けると中へと促す。

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