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LIFE

第10章 I miss you *別れの時*



部屋に入るとお風呂やトイレを見て。

「あ、ごめん。勝手に見て回って。」

「ううん。見て見て!」

「お風呂とトイレ別でよかったねー。キレイだね、部屋も。」

「うん。日当たりもいいし。」

部屋の中には勉強机とベッド。

小さいテーブルを台所の隅に立て掛けてたから出して、その上にかってきたお弁当を置く。

「二宮くん?疲れたよね?
お茶入れようか?
少ししたらアパートの周辺を散歩してみる?」

二宮くんは台所から部屋に入って来ないから、

「そんなとこに突っ立ってないで。ここ座って?」

向かい側に座ると思ったら俺のとなりに座る。

「相葉さん。」

「ん?」

「相葉さん…。

…好き……」


……


突然、発せられた言葉に理解できないまま二宮くんの顔を見つめた。

「ごめんね。
好きとか言って。
でもちゃんと言おうと思って。
ちゃんと知ってもらおうと思って。」

「…うん。」

「…ちゃんと……」

そこまで言うと黙ってしまった。

思考回路が停止した俺は言葉は出ないくせに、手は動かしていて。


つかまえないと…


そう思った。

二宮くんの手を握ってすごく抱きしめにくい格好だったけど、二宮くんの肩を引き寄せて、ぎゅっと抱きしめた。

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