テキストサイズ

LIFE

第12章 見つめていたい〜瞳の中へ〜



まだ全体のデッサン?のキャンパスを見て、

「これっていつ仕上がるのー?」

「わかんね。」

俺の顔をチャンスとばかりにジッと見てキャンパスの輪郭や髪の細かい部分を埋めていく大ちゃん。

「雅紀をモデルに選んじゃってさー。まずは俺を描けってば。」

「うん。今度ね。」

ブーブーうるさい翔ちゃんをサラリとかわして鉛筆を動かす綺麗な手。

綺麗な手と鉛筆を走らすしなやかに動きに見とれてたら結構、進んで俺の横顔と首のあたりが出来上がりそうなくらい。

「あ、カッコい…」

「自分で言うか。」

ツッコまれたけどキャンパスを覗き込んだ翔ちゃんも、

「かっけ。」

正面から見て呟いた。

「ほらね、出ちゃったね、つい本音が、」

「うるさい。」

遮られた。

「「横顔だしね。」」

俺とハモった翔ちゃんと笑ってると、

「相葉ちゃんはカッコいいよ?」

大ちゃんが今日はここまで、って鉛筆を置いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ