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LIFE

第12章 見つめていたい〜瞳の中へ〜



バスケ部のバッシュのキュッキュッって小気味いい音。

卓球部のピンポンの音もして活気がある体育館。

ぼんやり入り口の壁にもたれかかってたら、

「松潤、待ってんの?」




わー!


いきなり現れた相葉さんに心臓がバクバクと音を立てた。


き、聞こえてないよね?

これ。


こくこくと頷いてチラッと目線をやれば、

「もう出てくるよ?」

ふんわり笑顔で立ち去るところ。

いきなりは反則。

心の準備ができてないってば。

後ろ姿を見て後悔が押し寄せる。


お疲れ様

ありがとうございます


そういう言葉くらい出せばよかった。

あぁ。

バカバカ。

どんより沈む僕を潤くんが見つけた。

「あれ?お迎えに来てくれたの?お待たせ!」

僕と打って変わってニコニコ。

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