テキストサイズ

LIFE

第15章 見つめていたい〜秘密の場所〜



ある日の放課後。

二宮くんの教室へ行くといつもの位置にいる後ろ姿。

今日は起きてる。

俺が近づくと気づいて、

「どうしたんですか?」

恥ずかしいのか俯いてモジモジ。

「ちょっとサボりー。」

「ダメですよ?」

クスクス笑ってるのを見ながら二宮くんのとなりのイスを引き寄せて座った。

「…いないな、って思ってたんです。」



あ、校庭にね。

二宮くんの髪を風がかき乱す。

もっと話しをしようと思ってたんだけど、上手く言葉が出てこなくて。

ただぼんやりと二宮くんの髪の毛が揺れるのを見ていた。

その髪の毛を触りたくなって手を伸ばしたら二宮くんがビクンと肩を動かして後ずさる。

「ごめんね。
びっくりした?」

ふるふると首を振ると俯いてしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ