LIFE
第16章 見つめていたい〜にのをプロデュース〜
階段の死角になるところで向き合った。
「ごめんなさい。」
「なにが?」
あれ。
さっきと同じこと言ってる。
今は僕が謝ってるんだけど。
「相葉さん。
僕が出るの嫌なの?」
「…うん。」
元気のない相葉さん。
元気をなくしたのは僕。
だからその僕がなんだか悲しい気持ちに支配されていても仕方ない。
払拭するために、さっき言われたことをそのまま言う。
「カッコよくなって相葉ちゃんをびっくりさせてみない?」
?
びっくりしてる相葉さんを見つめて。
「さっき、大野さんに言われた。」
「……」
それでも黙ってる相葉さんの手を僕はギュッと握った。
その手を解かれて、相葉さんの大きな手のひらは僕の髪の毛を撫で上げる。