LIFE
第17章 見つめていたい〜新しいキャンパス〜
あれから…
僕と相葉さんとはギクシャクという表現がピッタリ。
気まずい感じは拭えなくて。
でも相変わらず僕は定位置で相葉さんを眺めてるし、相葉さんは時々、その定位置にいる僕へ会いにきてくれる。
「サボり?」
「あはは。そ。」
放課後の秘密の場所。
ふたりの時間。
今日あったことなんかをいくつか話してから相葉さんが立ち上がる。
手を伸ばして僕の髪の毛に触れるか触れないかのところで止まった。
「じゃーね?」
僕の目線に体を曲げて頭をポンポンして背を向ける。
教室を出て行く姿を見ながら涙が出そうになるのを堪えて。
本当は呼び止めたい。
でも声を出せない僕は…
いったい、どうしたいんだろう。