
LIFE
第17章 見つめていたい〜新しいキャンパス〜
大野さんが僕の隣りに立つ。
「気に入ったのある?」
気に入ったのなんて、キリがないよ。
どれもよくて選べない。
それでも、いいなって思う絵を二、三枚に絞って悩むこと数分。
「これ…」
好きな絵を一枚選んでその絵にそっと触れると、
「いいよ。あ、封筒あるからそれに入れて行く?」
ゴソゴソと棚を漁り封筒を見つけると僕に渡してくれた。
優しく扱って封筒にしまう。
相葉さんの絵。
嬉しくて緩む頬に大野さんが、
「こういうところかも。」
片方の頬に手のひらを当てて、ボソッと呟く。
?
「笑ってるにのがいいな。」
ビヨーンって頬を摘まれて、ふふふ、って笑う大野さんと一緒に僕も笑った。
早く部屋に飾りたいな、ってウズウズして。
「大野さん、ありがとう!」
部屋に来た時とは打って変わって明るい声を出した。
