LIFE
第25章 make a mistake〜リベンジ〜
「あ、いっけね。ごめん、もう行くね?」
腕時計を見て友達の方へ走って行った。
時間なかったのに親切にしてくれたのがわかって申し訳ないなって。
でもうれしかった。
「ありがとう!」
「うん!」
俺に一度振り向いた彼は照れてはにかんだ笑顔。
優しい、可愛い印象しかない。
そんな二宮くん。
なんの因果か。
その時はそんなことを漠然と考えてたんだ。
しばらくして噂を耳にした。
二宮くんが実は遊び人で女の子をたぶらかしてポイ捨てしてる。
そんな噂。
何故かイライラして。
彼女になのか二宮くんになのか。
両方かな。
なにやってんだ。
どいつもこいつも貞操観念はないのかよ。
俺の人を見る目のなさにも腹が立つ。
彼女も、二宮くんも、いい子だと思ってたのに。