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LIFE

第28章 sugar honey



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計算違いだった。



前から俺のことを好いてくれているのは知ってたし、俺も可愛がってたし。

いい感じに酔ってたのもある。

人恋しい気分にもなってた。

最大の原因は…

あいつらがキスしてるとこを見てしまった。

別にいいんだよ。

でも家でやれ、家で。

俺たちも帰るべ、と帰ってきた我が家。

ソファに寝そべったらにのが水を持ってきた。

「相葉くん、飲んで。」

手を引っ張ってるのに起き上がらない俺。

「飲ませてー。」

もー、って言いながら酔っ払いに付き合ってくれる可愛い後輩。

こぼさないように、ゆっくり傾けてコップのフチが近づく。

それはそっと口に当てられて、少しずつ流れてきた水が俺の喉を潤した。

「サンキュー。」

満足顔でコップをテーブルに置いたにのが可愛い。

「俺たちもしよっか。」

「なにを?」

「キス。」

「…なに言ってんの。」

なに言ってんの、俺マジで。

でも。

でも!

なに言ってんの、って言ってるにのが、

素っ気なく振舞ってるけどソワソワ感が半端ないのが、


可愛いくて


困らせたくて



にのの唇にキスした。


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