LIFE
第29章 ぼくのたからもの
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「好きな子とペアを組んでね!」
先生に言われて一目散に、まーくんの元に駆け寄った。
まーくんは人気者だから。
何人かが近づいて行くのが見えて止まると、まーくんの方から僕のそばにきてくれて手を握ってくれる。
雅「かずくん。」
和「まーくん。僕…。」
雅「?」
和「僕でいいの?」
雅「なに言ってんの!かずくんがいいの!」
みんなに聞こえて…
嬉しいし恥ずかしい。
「すごい。みんなえらいね。」
男の子同士、女の子同士が多かったけど、僕たちのクラスは男の子と女の子も仲が良かったから、普段奇数の仲良しグループも自然と分かれて2人組みになった。
あぶれる人が出なくて先生は嬉しそう。
ゲームをするからついて来てー、と先生が走り出す。
微笑み合った僕らは、キュッと手を繋ぎそのあとを追いかけた。