テキストサイズ

BOXルーム

第6章 執事たち

「ハァハァハァ……あれ? ケンちゃんいるしないねぇ?」


 そう言って、汗だくになりながら、ムエちゃんは冷蔵庫から瓶ビールを出す。


 真綾は大きなアクビを手で被いながら、フォークをお皿に置いた。


「あの大きな人なら、さっきコーヒー持ってどこか行きましたよ」


 ムエちゃんは栓抜きを探しながら、チラリチラリと真綾の方を見る。


「なんか、ここから外れた遠いの位置に、喫茶店があるするしたの。そこに、もう一人のあの……もちもちさんがいるしたのよ」


「はぁ?」


 真綾は、ムエちゃんが何を言ってるのか、さっぱりわからなかった。


「もっちゃりさんて、さっきいるしたでしょ?」


「誰? もっちゃりさんて?」


「あの……ほら……ガッシリした」


「ももっちさんのことね」


 ガッシリのキーワードでよく答えたものだ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ