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BOXルーム

第2章 F☆MIX

 下里は意を決し、恐る恐る壁にもたれているデカイ男を起こしにかかった。


 近くに寄ると自分との腕の太さの違いに驚き、ゴクリと生唾を飲む。


 そぉ〜っと、下里は男の肩に手を触れる。







「わっ!!」


 るかが後ろから大声を出すと、下里は小刻みな舞いと共に真横に倒れた。


「ビ……ビ……ビビビックリしたっ!!」


 下里の心臓はキツツキの様に高鳴っていた。


 その様子を見て、るかはお腹を抱えてケタケタと笑う。


「なにするんですか!! やつが起きて、僕の首折ってきたらどうするんですかっ!!」


 下里はぜぇぜぇと息を吐きながら、剣幕を立てて怒鳴る。


 るかは涙目になりながら笑いを堪える。


「アハハ、ごめんねぇ〜。だってさぁ、これってこのメンバーでここから脱出しろってことじゃない?BOXルームのコミュのオフ会だよ!!こんなサプライズもありでしょ」と、るかは何が楽しいのか腰を振りながら陽気に踊り出す。


「つまりゲーム感覚で楽しんでらっしゃるの?」と、まりんが聞くと、るかは右手でピースして「でなきゃ、面白くないじゃない。まあ、死ぬことは無いと思うから、みんなでガバショ!!」と、小さなガッツポーズでおどけて見せた。




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