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第2章 F☆MIX

 この状況をよく楽しんでられるなと心で思いながら、下里は頭をボリボリとかきむしる。


 とにかく、寝ている二人を起こして説明しなきゃならない。下里はドキドキと唸る鼓動を深呼吸で落ち着かせる。


 もう二度とするなよ!!と言わんばかりの表情で、るかを睨み付けた。


 るかはそれを苦笑いで返した。


 下里はデカイ男のななめ前でしゃがみ、右肩を軽く揺さぶる。触れた左手に男の筋肉の硬さが伝わる。


「あの、すいませ〜ん。ちょっと起きてもらえますかぁ〜」と、声をかけるが起きる気配すらない。


「あの……お兄さん、起きて下さい」そう言いながら体を揺さぶってみた。



『ドサッ』



 男はそのまま真横に倒れた。


「うっ!!」


 下里は口をおさえる。


 男がもたれていた壁に、赤いシミが崩れた丸のように拡がっていた。



 ピクリとも動かないその男は……




 死んでいた。



「おい……ちょっと……嘘でしょ……」



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