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第8章 純化からの挑戦状

 風呂場に駆け込むと、扉ごしからピイコに呼び掛けた。


「ピイコさ〜ん、お風呂にお湯溜めてますか?」


 それを聞いたピイコは、頭にシャンプーハットをはめたまま返事をした。


「はい、え? 入るの? まだ溜めてないけど」


「いや、入るわけじゃないですが……。じゃあ、お湯を溜めて頂けますか。給湯の装置がそこにあったはずです」


 湯船の端に給湯、追い焚きを稼働させるボタンがあった。


「これかしら? てか、あの娘よく見てるわね……」


 温度を40度に設定して、ボタンを押す。


 すると、壁に四角い穴があき、そこから『ウィーーン、カシャン!!』と、言う音と共に、白いライオンの頭の彫刻が現れた。


「え!? なに……なに……」



 すると、そのライオンの鼻から一気にお湯が出た。


「うわ……そうやって溜めるんだ……て、普通は口から出ない?」


 勢いよく鼻から噴出するお湯。だが、湯船が広いせいか、なかなか溜まらない。


「なんか、辛気くさいわねぇ……お湯冷めるじゃないの」



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