テキストサイズ

BOXルーム

第8章 純化からの挑戦状

『ハーイ、本部です』


 その声は純化だった。


 画面には何も映らない。おそらく自分の出番以外は、出て来ないのであろう。


 ピイコは何も映っていない真っ黒な画面を眺めながら、受話器のコードを指に絡める。


「あのねぇ、ちょっと聞きたいの。メニューみたいなの見つけたんだけどさぁ、これはクイズなの? それとも注文できるの?」


『好きな物を注文出来るよぉ〜。頭使ったらお腹空くでしょ? 何か注文?』


「いや、また後でいい。注文が出来るかどうかだけ聞きたかったの」


 ピイコはそう言うと『ガチャン!!』と、音をたてて受話器を戻す。


「よしっ! これでいい!」と、ピイコはホルモン王子に親指を立てた。


「え?」


「いい考えが墓穴のように浮かんだの」


「いや、訳わからないんですけど……墓穴の使い方が間違ってません?」


「いいのよ! ただ、注文が出来たら問題ないの」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ