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第8章 純化からの挑戦状

 20分後、のたまんが出て来た。


「気持ちよかったです〜。なんか、ちょっと安らぎました」


 濡れた髪と、備え付けのリンスの香りがホルモン王子の胸を掴む。


 思わず、のたまんに見とれてしまった。


 ピイコがホルモン王子の肩を、ツンツンとつつく。


「ホルモン王子も入ってきなよ。美女二人のエキスの入った湯船は美味しいわよ〜」


 のたまんだけならよかったが、先にこのおばさんが入っていたのだ。


 それがホルモン王子の気分を萎えさせる。


「しばらく様子を見ながら注文してみようと思うの。それまでゆっくりと入ってきなさい」


「なんか、監禁されてんのに気楽なもんだな。まあ、なんだかんだしてても、胃が痛くなるだけだからな。入って来るよ」


 ホルモン王子はダラダラと力なく歩き、浴室に向かった。


「なんか、イライラしててもしょうがないし、どうも出られない訳じゃ無さそうだし、気楽に行きましょ」


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