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BOXルーム

第9章 激進!!

 風呂場にはさっきまで白い湯気が漂っていたが、ムアッとした湿気に変わり、三人の素肌にまとわりつく。


 冷たく濡れた床に立ち、ホルモン王子は風呂場全体を見る。


 のたまんも中に入り全体を見渡す。


「何かヒントの見落としがあるのかしら? 私にはまったく解らないわ」


 ピイコが腕を組みながらそう言うと、のたまんが答えた。


「このライオン像だけがヒントじゃないってことでしょう。て、ことはお風呂全体がヒント? になるのかな?」


 ホルモン王子は険しい顔付きで、ライオン像を眺めている。


「これはヒントのはずなんだ。それか、もっと深い意味があるのかも? その意味が解らなきゃ迷宮にさ迷ったまま、いつまでたっても出口にはたどり着けない。なにがヒントなんだ? 何が答えなんだ?」


 既にホルモン王子の頭の中が迷宮化していた。


 何も見えてこない。何もわからない。何かきっかけがないか? ほんの小さなことだけでも掴みたかった。



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