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第11章 迷路

 近付くにつれ、のたまんがハッキリと確認した。


「なんか……女の人っぽいですね……純化でしょうか?」


 上は薄いピンク色、下は黒い色の何かを身に付けている。三人の位置からすれば女性に見えなくもない。


「近寄って何か聞いてみましょう」


 ピイコがそう言うと、その人物のいる方向に歩き出した。


 近付くごとに、ハッキリと姿が確認出来た。


 ピンクのブラウスに黒のスカートを身に付けた、少しふっくら目の女性だった。


 だが、その女性は突然、右側の壁にペタリと貼り付き、ピクリとも動かなくなった。



 何をしているんだ?



 そう思った矢先、三人の目に一瞬、その女性の姿が見えなくなった。まるで壁に同化したかのように……。


 ホルモン王子は小声で言った。


「なんか……怪しいっすよ……声かけるのやめません?」


 二人は無言で何度も頷いた。




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