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第11章 迷路

「よし、後を追って付いて行こう!!」と、ホルモン王子は走り出した。


「ちょっと……待ってよ……私、急には走れないんだから……」


 走ると膝間接に痛みが走る、ピイコこと堂州佳苗51歳。気持ちでばまだ30代のつもりだが、体が言うことをきかない。


 のたまんとホルモン王子はその方向に向かって走る。だが、すでに男の姿は無かった。


「見失った……」と、ホルモン王子は、息を切らして肩を落とす。


「なんか、奇妙な人間ばかりいるなぁ……よくわかんないタイかインドの人間やら、壁に同化する女やら、エプロン力士やら……もう、何が出ても驚かないぞ!」


「でも、危なそうな人はいないように思います」と、のたまんは言う。 


「わかんないよ……変なマフィアみたいなのが出てきたり、怪しい連中がゴロゴロ出てきたりするかも知れない」


 ホルモン王子がそう言ったと同時に、黒いタキシードを着た体格のいい男達が走ってきた。



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