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第14章 シェルター2

 るかは腕を振り回す等をして抵抗したが、男の方が遥かに強く、そのまま担がれて行った。


「ちょっとぉー!! 放して! 放してって!」


「なら暴れるな!!」


 るかは担がれたまま、壁の向こうに消えていく。やがて、二人の声は小さくなった。



 一人残された純華は、その様子を黙って見ているしか出来なかった。


「え……あたし、ここからどうすんのよ……」


 二人になって三人になったと思ったら、急に一人になった。


 寂しさと不安を感じた純華は立ち上がり、部屋の中を見渡す。


 すると、部屋の隅の絨毯がめくれているのに気が付いた。


「なによこれ……」


 中を覗くと階段が見える。


「え!? なになに、なんか、怖いんですけど……」


 純華はゆっくりとその階段に足を下ろす。腰をずらしながら部屋を出てみる。


「なによ……この下って……廊下?」


 下まで降りるのが怖いのか、途中の段に座り込んだ。




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