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第15章 真相

「ちょっと待て!! 宴とかどうでもいいんだ。こっちは聞きたい事、確かめたいことが山ほどあるんだ。今すぐ全部答えてもらおうか!!」


 ルキアは桃太郎の体を、顔をそむけながら右手で押し離す。


「あなた、息が臭いわよ……でも、あなた、いい演技してたわ。なかなか刑事っぽかったわ」


「う……」


 ルキアは桃太郎が刑事では無いことを分かっていた。分かった上で、その演技に付き合っていたのだ。ルキアはそれ以上、何も言わずに去って言った。


 桃太郎は自分の嘘が明かされたことに対して、全身に屈辱的な思いと恥ずかしさを受けた。


「え? あんた、刑事じゃないの……」


 るかは疑いの目を向けた。


「いや……その……」


「最低だね……とか、言いつつ私も看護師なんてやってないけどね〜テヘへ」


 るかは舌を出して笑った。


「えぇ!? るかさんも……酷いなぁ」


「お互い様だね。ま、後はこの流れをどうやりすごしますか……」るかの目が松に向けられる。



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