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第16章 ルキア

 ルキアはノートパソコンを、床に投げ付けた。


『パカーーーンッ!!』


 大きな音と共にパソコンは粉砕した。


「もう! あんたたちしっかりしなさいよ!! 私の計画がすべて水の泡よ!!」


 ルキア剣幕を立て、ケンちゃんの右頬を力いっぱいにひっぱたいた。


「あんた、執事の班長だったわね。責任とんなさい。今すぐここを出て行きなさい」と、声を荒げる。


「そんな……わかりました。お嬢様の命令に従います」


 ケンちゃんは項垂れ、腰にまいたエプロンを外しルキアに頭を下げた。


「長い間……お世話になりました」


 今にも泣き出しそうな表情でケンちゃんは去ろうとした。




「待てよケンちゃん……行くことはない。ここにいろ」と、すかさず声をかけたのは松だった。


「お嬢さん!! あんたのやり方酷すぎるだろ!! こっちも納得いかない。ちゃんと説明しろ!! なぜこうなったか……でないと執事達もかわいそうだ」



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