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BOXルーム

第16章 ルキア

 ルキアは俯いた。


「確かに私はわがまま。自分勝手。思い付いたら絶対にその通りにやらなきゃ気がすまない。でも、松さん……私がなぜF☆MIXでBOXルームのコミュニティを作成し、ファンを集めオフ会を開いたかわかる?」


「わからないが……なんだ?」


「あなたの放送作家としてのデビュー作なんでしょ? BOXルーム」


 ルキアの声が震えていた。


 全部、一斉に松を見る。


 松は松でバレちゃった顔。


「私はあなたの地道なDJの頑張りを見込んで、ラジオ放送から直にあなたを呼んで、多方面の活動を呼び掛けました。だけど、あなたも我が道を行くタイプですもん。お手伝いする代わりに放送作家の仕事をさせろって言いましたね」


「あんたが俺に、新しい放送局を任せたいって来た時は焦った。俺、不器用だからさぁ、自分が上に立てないんだよな。だから、影でこそこそっとしたかったんだ」


「でも、ここに集まった方々、あなたのファンの様なもんですよ」



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