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BOXルーム

第3章 急展開……

 やがて『ガチャリ』と、ロックが解除される音と共に扉が動く。桃太郎は一気に扉を開けた。


「!!」


 そこにはお皿に盛られた、大量のたこ焼きに野菜サラダ。ドレッシング。丁寧に畳まれた女性物の衣類。そして、黒いスーツを着た、30代半ばくらいの短髪の小太りな男性が倒れていた。


 黒いスーツ姿のその男は、横向きに膝を曲げて寝かされていた。


 四人は男の元に近付く。まりんは衣類を手に取るとひとつひとつ確認する。


「よかった……間違いない、全部私のだ」


 まりんはホッと胸を撫でおろす。やっと自分の持ち物に出会えた安堵感に膝をついて、衣服をギュッと抱き締めた。


 だが、気になることがひとつあった。


「下着がない……」


 白いキャミソールにデニムの短パン。黒いメッシュ地のカーディガン。


 キャミソール自体に、胸パットが付着されており、ブラジャーは着用していなかったが、なぜか下着のショーツが無かった。


「最悪!! 私のお気にの勝負物だったのにぃ!!」


 悔しがるまりんを見て、るかが言った。


「え!? それって……誰か気になったマイFとの夜更かしを楽しむため?」


「ち……違います!! たまたまです!!」


 まりんは顔を真っ赤にして言った。


 下里と桃太郎は、そのスーツの男を起こそうと声をかける。



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